今よりもっと「クロスプラットフォーム」なVRChatを作りませんか?
こんにちは。VRChatはじめて以来1年半ずっとstatusに「まちカドまぞくを読んで下さい」と書いている事で有名な奈良阪です。まちカドまぞくを読んで下さい。
クロスプラットフォームなVRChat
VRChat Advent Calendar 2019 8日目の今日は2019年12月8日。 同年5月21日にVRChat Questが来てからはや半年。つまりVRChatに「クロスプラットフォーム」概念が本格的に到来してからもう半年です。
開始当初はごく一部という感じだったPC/Quest両対応アバターも、今では結構対応している人が多くなってきたイメージです。
自分が半年前に書いたQuest対応記事を「読みました!」と言っていただけることもたびたびあり嬉しいです。 みんなクロスプラットフォーム対応していこうな!
narazaka.hatenablog.jp (最近シェーダーについての記述修正と裏面描画対応あたりを追加してアップデートしました。)
より広い意味での「クロスプラットフォーム」
……しかしふと思いました。「クロスプラットフォーム」、「仕様が全く異なる環境上で、同じ仕様のものを動かすこと」……たしかそういうの……Quest以外にも何か……?
そう、VRChatには「仕様が全く異なる環境」、つまり「デスクトップ民」、「VR民」、「フルトラ民」がいます!(たまに「腰トラ民」も)
つまりVRChatは実は元からクロスプラットフォーム性のあるゲーム(?)だったのですね。
そして「Quest民にはDynamicBoneが見えない」のと同じように、「デスクトップ民はカメラが使えない」、「VR民は寝転べない」、「フルトラ民がアバター椅子に座ると変になる」等々、環境固有の仕様制約というのはたびたび顕在化しています。
環境によってある程度非互換な所があるのは仕方ないのですが、やはりできる限り同じ体験をしてみたいという気持ちは生まれます。
特にやはり「フルトラ民」の自由度が半端じゃないです。様々な可愛い動き、かっこいい動きをほしいままにするその姿。そんな体験してみたい!
そのフルトラ民のみに許された娯楽の一つ、「VR睡眠」。 もちろん「VR民」にも「VR HMDかぶったまま眠ること」はできるわけですが、本当にVRの中で寝ているかのような没入感の高い体験はやはり「寝転がれる」フルトラ民ならではという感じがしますね。
たまたまフレンドのなんとかルームにJOINした時にフルトラの人が4、5人くらい同じ布団で寝転がって寝てるという光景を見て、ああこういうの良いなあと思って……ふと、思いつきました。
これ、「クロスプラットフォーム」でできる……!
クロスプラットフォーム睡眠ワールド「Just Sleep For Everyone」
(もちろんQuestにも対応!)あらゆる人のためのVR睡眠ワールド「Just Sleep For Everyone (Includes Desktopǃ)」を公開しました。
— 奈良阪まぞく@VRChat Profile (@narazaka) 2019年10月20日
フルトラにしか許されなかった「ベッドに寝転がる」をVRとDesktop民の手に!
これが何を意味するのかは行ってのお楽しみ……(クソワールド一歩手前#VRChat #VR睡眠 https://t.co/3wcmJuCpXZ
デスクトップでも、VRでも、Questでも、もちろんフルトラでも、「ベッドに寝転がれる」ワールドを作りました。
仕組みとしては単純で、「立ってる状態でも布団と並行になるよう部屋を90度傾けた」&「床で頭位置調整できるようにした」です。
実際の使用例はこんな感じ。
VRでもデスクトップでも寝られるし、割と姿勢が自由なので色々しやすいです #VRChat #VRChat_world紹介 #VRChatワールド紹介 #VR睡眠
— 奈良阪まぞく@VRChat Profile (@narazaka) 2019年10月28日
@あらゆる人のためのVR睡眠ワールド「Just Sleep For Everyone (Includes Desktopǃ)」 https://t.co/3wcmJuCpXZ pic.twitter.com/r8xQfPvO9R
布団から落ちた人(なぜか椅子が)
— 奈良阪まぞく@VRChat Profile (@narazaka) 2019年10月28日
隙間で何かする人
ガチ寝する人々
添い寝
#VRChat #VRChat_world紹介 #VRChatワールド紹介 #VR睡眠
@あらゆる人のためのVR睡眠ワールド「Just Sleep For Everyone (Includes Desktopǃ)」 https://t.co/3wcmJuCpXZ pic.twitter.com/PfQTalJz6M
Just Sleep For Everyone (Includes Desktopǃ)
— yusayusa (@j_souzan) 2019年10月25日
フルトラじゃなくてもベッドで寝てるように見える面白いワールドでした。 pic.twitter.com/hCHOoDOvvG
今日も今日とてVRC.EX
— ゴーシュ (@goshu33) 2019年10月21日
1.デスクトップ勢でもNOTフルトラ勢でもVR睡眠ポーズが出来るワールドで横になってた
2.俺の視界。可愛すぎてまともに見れない
このワールドです。マジヤバい。
Just Sleep For Everyone (Includes Desktopǃ) - Public
Created by: narazakahttps://t.co/RD5szwmNYZ pic.twitter.com/jBiOHQldK6
予想だにしなかった使い方も含めていろいろな遊びが生まれて面白かったです。
(ややトリッキーな実装方法ゆえ、ぶっちゃけクソワールドとの境界線上っぽいかもと思ってたんですが、結構普通に好評を博したので良かったですね。)
寝ている正面を鏡で見るのも良いですが、横を向いて添い寝感を楽しむのはまた格別。たぶんこういう所がこれまでフルトラ民にしか体験できなかった領域なんだろうなあ……。
今よりもっと「クロスプラットフォーム」なVRChatを作りませんか?
そんな感じで、「フルトラならではの体験」だったものを「クロスプラットフォーム」化したワールドを作ってみたら思った以上に楽しめました。
ワールドでもアバターでも、Quest対応することばかりがクロスプラットフォームではありません。
PC/QuestクロスプラットフォームワールドでPC民とQuest民がそれぞれの違いを面白く感じるように、デスクトップ、VR、フルトラなどの環境差にクロスプラットフォームの架け橋をかけてもまた新しい面白い体験ができてくるんじゃないかと思います。
環境の違いは文化の違い。 より広い意味での「クロスプラットフォーム」で、「異文化」の輸入・展開をするというのも、ワールドやアバター作りのネタの一つとして考えてみてはどうでしょうか?
自分の環境ならではの面白体験、あるいは隣の青い芝にあこがれての無理矢理面白アイデア、色々見てみたい!
宣伝
ちなみに上で紹介した「Just Sleep For Everyone」の床昇降システムはBoothで無料配布してたりします。
他にもQuest対応ローポリアバター、Questにも対応できる複数差分アバター自動連続アップロードツールや、スクショを整理するやつ、その他いろいろある「奈良阪配本地」、良かったら見てってください。
ついでにTips
最も有名な環境依存非互換の一つ、「デスクトップだとカメラが使えない(故に表情確認などができない)」問題に関しては、以下の「KawaiiCamera」をアバターに導入することで一応擬似的に解消可能だったりします。
デスクトップでアバターをアップロードしている勢は使ってみると便利かも。
(作者は動いたり動かなかったりする城の人です。)